それではここから、個別の色があなたに示す、ポジティブな面とネガティブな面について説明してみましょう。
虹の7色は、緑を境に暖色系の色と寒色系の色に分けることができます。ここからは、暖色系の色のお話を簡単にしてみます。
暖色系の色は、比較的波長が長く、身体全体を包み込むようなイメージ。自分の内面よりも、身体そのものに対する影響や、人との関係に関わるところに影響を与えます。
赤い色が持つパワーとその背景
赤は、赤外線の隣にある、7色の中で一番波長が長い色。赤外線は空気中の障害物をすり抜けて、地上に暖かさをもたらします。そして、生命に活力を与えます。赤外線の次に波長の長い「赤」のキーワードは、「生命力と元気さ」。
赤は生まれるとまず最初にわかる色だそうです。人間の目に、赤を認識する細胞が一番多いことが理由だとか。
赤い色は、私たちに強いパワーを感じさせる色です。
たとえば、赤い色を見るとき、心臓がドキドキしたり、気分が高まったりすることがあります。赤はエネルギーや情熱、興奮、危険を感じさせる色だからです。なぜ赤い色にはこんなに強いパワーがあるのでしょうか?その原因をいくつかのポイントで説明します。
1. 自然界での赤の意味
まず、赤は自然界で目立つ色です。たとえば、火や血が赤いです。
火は生命を維持するために重要ですが、同時に危険も伴います。血も私たちの命に関わる大切なものです。これらは赤い色を「強い」ものとして私たちの心に刻み込んでいます。
そのため、赤を見ると「注意しなければならない」と感じたり、何か大切なことが起こっていると気づかされたりします。
2. 歴史的な背景
歴史を振り返ると、赤い色は戦いや力を象徴する色としてよく使われてきました。たとえば、昔の戦国武将や軍隊は、よく赤い旗や鎧を使いました。
これは、敵に対して「私は強い」と示すためでした。また、王や貴族などの力を持つ人たちは、赤い衣装を身につけることが多かったです。赤は「力」や「権力」を象徴する色として使われてきたのです。
3. 心理的な影響
心理学の研究でも、赤い色が人々にどんな影響を与えるかが調べられています。多くの研究で、赤を見ると私たちの心が刺激され、心拍数が上がったり、興奮したりすることがわかっています。
たとえば、スポーツの試合で、赤いユニフォームを着たチームがより攻撃的なプレイをすると言われています。これは、赤い色が「勝負に勝ちたい!」という気持ちを強く引き出すからです。
4. 警告の色としての赤
赤は「危険」や「注意」を表す色としても使われます。
たとえば、信号機の赤は「止まれ」を意味し、火災警報器や緊急ボタンも赤いことが多いです。これも、赤が私たちの注意を引く力が強いためです。赤を見ると、自然と「何か大事なことが起こっている」と感じるのは、このような経験から来ています。
5. 文化による違い
文化によって、赤い色が持つ意味は少しずつ違います。たとえば、中国では赤は「幸運」や「お祝い」の色として使われます。
新年や結婚式では、赤い装飾がたくさん使われます。一方で、他の国では赤は「怒り」や「危険」を表すことが多いです。このように、赤が持つ意味は国や文化によっても変わりますが、どの国でも「強い感情」を引き出す色として共通しています。
6. 科学的な理由
赤い色が私たちに強い影響を与える科学的な理由もあります。目には「錐体細胞」という色を感じ取る細胞がありますが、赤はこの細胞を強く刺激します。
そのため、赤い色は私たちの目にとても目立ち、注意を引くのです。他の色と比べて、赤は特に強く脳に信号を送るため、エネルギッシュで強い印象を与えます。
まとめ
赤い色には、自然界の中で目立つ存在であること、歴史的に「力」や「戦い」を象徴してきたこと、心理的に人を興奮させたり、注意を引いたりする力があることなど、さまざまな理由で強いパワーを持っています。
また、目に強く影響を与える色でもあり、文化によっては「幸運」や「危険」を表すこともあります。こうした理由から、赤は私たちにとって特別な色として感じられるのです。
赤の持つポジティブな面
赤は血液の色。血液が酸素を運び、生き物の身体を暖かく保つために不可欠です。赤のポジティブな側面は、自分自身に元気をもたらすことです。
行動力があり、活発に動き回る。情熱的で面倒見がよい。リーダーとしての資質があったり、周囲からもそれを期待されることが多い。ボス的な存在になる人は、赤を好む傾向があると言われます。
困っている人を見ると放っておけなかったり、面倒見がよい。赤に惹かれるあなたには、そんな側面があるのではないでしょうか。
新しいことに挑戦したり、周囲が「無理」と思っていることにも挑戦しようとするやる気に満ちている時にも、赤があなたを支えています。
赤の持つネガティブな面
赤い車は事故を起こしやすいという都市伝説があります。赤の持つネガティブな側面は「暴走」。元気さが行き過ぎると暴走につながります。赤が気になるあなたは、そんな点に注意が必要です。
頼られたり、求められれば自分のパワーを最大限使って、突き進む。けれど、度が過ぎると周囲と距離ができてしまい、孤立感に悩む場合もあります。そうすると、まわりに当たり散らしたり、攻撃的になりやすい時も出て来ます。
「こんなにがんばってやってるのに」と、イライラを募らせ、融通が利かなくなり、自分自身のやり方や考え方だけを押し通すようにもなります。結果的に疲れ切ってしまうことにもつながります。
がんばり過ぎて疲れていて、赤という色に惹かれる場合、少し冷静になることを、あなたの心が求めているのかもしれません。まわりのことを、じっくりと考えられるようになった時、赤に惹かれるあなたの情熱的な本質が、よい方向に向かっていくことになるでしょう。
さてさて。この色が好きなあなたに当てはまることはありましたか?
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