色彩心理学関連の資格を取得しようとする場合、どんな資格があって、どの順番で取得すればよいのか。取得後どのように活用できるのかなど、わからない点が多いと思います。このブログでは以下の点について解説しました。
- 色彩心理学関連の資格とその種類10選
- 色彩心理関係の資格 取得難易度とその理由
- 色彩心理関係の資格取得 資格の選び方と順番
- 国家資格の取得 就職・転職先の可能性
色彩心理学関連の資格とその種類10選
ここでは代表的な色彩心理学関連の資格を10個取り上げてご紹介します。
その他の資格や、それぞれの詳しい説明は以下の記事でまとめておりますのでご参照下さい。
この記事の中で、取得が比較的容易な順に以下の10の資格をご紹介しました。
- カラーセラピスト(キャリカレ)
- カラーセラピスト(ユーキャン)
- 色彩心理アナリスト(国際カラーデザイン協会・ヒューマンアカデミー)
- 色彩心理カウンセラー(一般社団法人色彩心理カウンセリング協会)
- 「色彩学校」色彩心理Basicクラス(国際アートセラピー色彩心理協会)
- 色彩検定(公益社団法人色彩検定協会)
- カラーコーディネーター(東京商工会議所)
- 色彩心理学療法士(一般社団法人日本色彩心理学研究所)
- 色彩心理療法士(一般社団法人日本色彩療法士協会)
- 色彩芸術心理療法士(NPO法人日本カラーアートセラピー協会認定)
資格取得の難易度を決める基準として、次のような項目を想定しています。
- 受講時間の長さ:短期間で完了できる資格は比較的取得が容易。
- 試験の有無:試験なしで取得できる資格は負担が少ない。
- 学習形式:オンラインや通信講座形式で学べる資格は取りやすい。
- 専門性の高さ:高度な専門知識や実技が必要な資格は難易度が高くなる。
以下、この基準にしたがって、難易度別に分けた理由を整理して参ります。
色彩心理関係の資格 取得難易度とその理由
以下は、資格取得の難易度を「受講時間の長さ」「試験の有無」「学習形式」「専門性の高さ」に基づいて再評価した結果です。
1. カラーセラピスト(キャリカレ)
- 受講時間の長さ: 短い(1~3か月程度)
- 試験の有無: なし(課題提出で認定)
- 学習形式: 通信講座
- 専門性の高さ: 基礎的
- 難易度評価: ★☆☆☆☆
初心者でも手軽に取得可能。
2. カラーセラピスト(ユーキャン)
- 受講時間の長さ: 短い(2~4か月程度)
- 試験の有無: なし(課題提出で認定)
- 学習形式: 通信講座
- 専門性の高さ: 基礎的
- 難易度評価: ★☆☆☆☆
キャリカレと同様、初学者向けで取り組みやすい。
3. 色彩心理アナリスト(国際カラーデザイン協会・ヒューマンアカデミー)
- 受講時間の長さ: 短い(3~6か月程度)
- 試験の有無: なし(受講後認定)
- 学習形式: 通学または通信講座
- 専門性の高さ: 初級~中級
- 難易度評価: ★★☆☆☆
少し専門的な内容を学びますが、受講のみで資格取得可能。
4. 色彩心理カウンセラー(一般社団法人色彩心理カウンセリング協会)
- 受講時間の長さ: 中程度(6か月程度)
- 試験の有無: あり(筆記・面談など)
- 学習形式: 通学または通信
- 専門性の高さ: 中級
- 難易度評価: ★★★☆☆
試験があり、カウンセリングスキルも含まれるため難易度が上がります。
5. 「色彩学校」色彩心理Basicクラス(国際アートセラピー色彩心理協会)
- 受講時間の長さ: 中程度(数か月の講座)
- 試験の有無: 実技評価あり
- 学習形式: 通学
- 専門性の高さ: 中級
- 難易度評価: ★★★☆☆
実技を含む講座で、基礎だけでなく応用力も求められます。
6. 色彩検定(公益社団法人色彩検定協会)
- 受講時間の長さ: 自由(1級は数か月~1年以上の学習が必要)
- 試験の有無: あり(筆記試験)
- 学習形式: 独学または講座
- 専門性の高さ: 中級~上級
- 難易度評価: ★★★★☆
特に1級は試験範囲が広く、実践的な知識が求められます。
7. カラーコーディネーター(東京商工会議所)
- 受講時間の長さ: 自由(スタンダードは数か月、アドバンスは1年以上推奨)
- 試験の有無: あり(筆記試験)
- 学習形式: 独学または講座
- 専門性の高さ: 中級~上級
- 難易度評価: ★★★★☆
ビジネスでの応用力を重視した資格で、高い専門性が必要です。
8. 色彩心理学療法士(一般社団法人日本色彩心理学研究所)
- 受講時間の長さ: 長い(1年以上の学習が必要)
- 試験の有無: あり(実技・筆記試験)
- 学習形式: 通学または通信講座
- 専門性の高さ: 上級
- 難易度評価: ★★★★★
実務での応用を前提としており、専門知識と技術が必要。
9. 色彩心理療法士(一般社団法人日本色彩療法士協会)
- 受講時間の長さ: 長い(1年以上の学習が必要)
- 試験の有無: あり(筆記試験・実技試験)
- 学習形式: 通学または通信講座
- 専門性の高さ: 上級
- 難易度評価: ★★★★★
心理療法の専門知識と実践能力を学ぶため、学習範囲が広範囲。
10. 色彩芸術心理療法士(NPO法人日本カラーアートセラピー協会認定)
- 受講時間の長さ: 長い(1年以上の学習が必要)
- 試験の有無: あり(筆記試験・実技試験)
- 学習形式: 通学講座中心
- 専門性の高さ: 上級
- 難易度評価: ★★★★★
芸術療法の知識も必要で、最も専門性が高く、習得に時間がかかります。
まとめ
「受講時間の長さ」「試験の有無」「学習形式」「専門性の高さ」に基づいて、初心者向けから専門家レベルまで段階的に難易度を整理しました。
初心者には「カラーセラピスト(キャリカレ・ユーキャン)」がおすすめで、高い専門性を求める方には「色彩心理学療法士」や「色彩芸術心理療法士」が最適です。
色彩心理関係の資格取得 資格の選び方と順番
以下は、取得する順番とそのメリットを段階的に整理したものです。初心者向けから上級者向けの資格へとステップアップすることで、知識と実践スキルを効率よく身につけられます。
1. カラーセラピスト(キャリカレ)またはカラーセラピスト(ユーキャン)
- 取得順序: 最初に取得
- メリット:
- 色彩心理の基礎を短期間で学べる。
- 学習負担が少なく、初心者でも無理なくスタート可能。
- 通信講座形式のため、忙しい人でも学びやすい。
- 「色彩心理学に興味があるか」を見極める入門資格として適している。
2. 色彩心理アナリスト(国際カラーデザイン協会・ヒューマンアカデミー)
- 取得順序: 2番目
- メリット:
- 色彩心理をより深く学び、実生活での応用力を身につけられる。
- カラーセラピストの基礎知識を活かして、より実践的なスキルが習得可能。
- 受講後に認定されるため、手軽に次のステップに進める。
3. 色彩心理カウンセラー(一般社団法人色彩心理カウンセリング協会)
- 取得順序: 3番目
- メリット:
- カウンセリングスキルを学ぶことで、色彩心理を人とのコミュニケーションに活かせる。
- 試験があるため、知識の定着度が高まる。
- セラピーや心理ケアの場面で実践的に活用可能。
4. 「色彩学校」色彩心理Basicクラス(国際アートセラピー色彩心理協会)
- 取得順序: 4番目
- メリット:
- 通学形式で実技を伴う学びができ、色彩心理の実践力を磨ける。
- アートセラピーの要素が含まれ、幅広い応用が可能。
- より深い専門知識を得て、次の段階の資格取得に備えられる。
5. 色彩検定(公益社団法人色彩検定協会)
- 取得順序: 5番目
- メリット:
- 色彩に関する理論や心理効果を体系的に学ぶことで、基礎をさらに強化できる。
- 公的資格として信頼度が高く、履歴書に記載できる。
- 様々な業界(インテリア、ファッション、広告)で応用可能。
6. カラーコーディネーター(東京商工会議所)
- 取得順序: 6番目
- メリット:
- ビジネスでの色彩の活用スキルを習得。
- 色彩心理を実務に応用するための知識が身につく。
- 資格の信頼性が高く、キャリアアップにつながる。
7. 色彩心理学療法士(一般社団法人日本色彩心理学研究所)
- 取得順序: 7番目
- メリット:
- 高度な知識と実践力を習得。
- 心理療法に色彩心理を取り入れ、専門家として活動できる。
- 対象者の心理ケアに直接役立てられる。
8. 色彩心理療法士(一般社団法人日本色彩療法士協会)
- 取得順序: 8番目
- メリット:
- 実技試験を通じて、実践的なスキルをさらに深められる。
- 心理療法分野での専門性を確立。
- 医療や福祉分野での応用が可能。
9. 色彩芸術心理療法士(NPO法人日本カラーアートセラピー協会認定)
- 取得順序: 最後に取得
- メリット:
- 芸術療法と色彩心理を融合した専門知識を持つ、最高レベルの資格。
- 独自性の高いスキルで差別化が図れる。
- 教育機関や医療現場での活躍が期待される。
取得順のメリットまとめ
- 基礎から学びやすい: 初めは短期間で取得できる資格で色彩心理学に触れ、自分の興味やスキルを確認。
- ステップアップしやすい: 徐々に専門性を高めていくことで、無理なく知識や技術を習得。
- 実務に応用可能: 上級資格を取得することで、実践的な場面で色彩心理学を活かせる。
- キャリア形成に役立つ: 公的資格や高度な専門資格を取得することで、信頼性が高まり、より多くのチャンスを得られる。
国家資格の取得 就職・転職先の可能性
色彩心理に直接関係する国家資格は、現在日本では存在しません。ただし、色彩や心理に関連する分野で国家資格に結び付くような資格やキャリアパスはいくつかあります。以下に代表的なものを挙げます。
1. キャリアに関連する国家資格
公認心理師
- 概要: 日本で唯一の心理職に関する国家資格。心理的支援やアセスメントを行う専門職として、色彩心理を応用したカウンセリングやセラピーを提供することも可能です。
- 関連性: 公認心理師の資格取得後、色彩心理を活用した実践を行うことができます。
- 取得方法: 指定の大学・大学院で心理学を学び、国家試験に合格する必要があります。
精神保健福祉士
- 概要: 精神的な健康のサポートを行う国家資格。心理や福祉に関する知識をもとに、色彩療法を補完的に活用することも可能です。
- 関連性: 色彩心理に関する知識を精神保健の分野で応用できます。
- 取得方法: 指定の養成機関で学び、国家試験に合格する必要があります。
2. 民間資格が国家資格に結び付く可能性のある分野
色彩検定®
- 概要: 色彩理論を幅広く学ぶ検定試験で、心理的効果も学習範囲に含まれています。
- 活用方法: 建築、インテリア、医療福祉分野などで、国家資格を持つ職業(例: 一級建築士、看護師など)に応用可能。
- 提供団体: 公益社団法人 色彩検定協会
カラーセラピスト
- 概要: 色彩心理を活用したカウンセリングやセラピーを行う資格。これ自体は民間資格ですが、心理系国家資格取得者が補完的に使用するケースがあります。
- 関連性: 公認心理師や精神保健福祉士と組み合わせることで、実践に活用することが可能です。
3. 産業分野での色彩心理の活用
- 国家資格であるインテリアコーディネーターや建築士の分野では、色彩心理の知識が重要です。これらの資格取得者が色彩心理に基づいた提案を行うことで、住環境や空間デザインで心理的な効果を高めることができます。
まとめ
色彩心理そのものに関する国家資格は存在しませんが、関連分野として心理職(公認心理師、精神保健福祉士)やデザイン職(建築士、インテリアコーディネーター)などの国家資格で応用可能です。これらの資格取得を目指しながら、色彩心理に関する民間資格を補助的に取得すると、実践の幅を広げることができます。
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